019 カリウム 《K》
第3のアルカリ金属。水とすぐ反応して強い爆発を起こす。炎色反応は紫色を呈する。
塩化カリウムは食塩の代替になる。植物の肥料三大要素の最後の1つ。同位体である
カリウム40は人類や霊長類の高度な進化(特に脳)に貢献したのではないかという説がある。




020 カルシウム 《Ca》
第1のアルカリ土類金属。脊椎動物の内骨格の形成に絶対不可欠(リン酸カルシウム)。
カルシウムを摂ると背が伸びるからと言って金属のカルシウムをそのまま摂るのはNG。
牛乳や食べ物から摂ってね。カルシウムイオンを多く含む水を硬水という。
コロコロした感触の水がそれだ。そんなカルシウムは美術の方面でも
石膏や大理石等の形で活躍している。石膏の主成分は硫酸カルシウム、大理石は
石灰(炭酸カルシウム)だ。実はカルシウムは114番以降の新元素合成において
非常に貢献していたりする。
【擬人化あり】




021 スカンジウム 《Sc》
第1の遷移金属にしてレアアース。ヨウ化スカンジウムはナイター等の強い照明
(メタルハライドランプ)に使われる。スポーツ用品(バットやラクロスのラケット)にも
使用されているが今はチタンが主流。硬く丈夫なので海中ミサイルの先端の材料にもなる。




022 チタン 《Ti》
今日の世界を支える超エリート金属。鉄と比べ軽くて丈夫、金や白金並みの耐食性を持つ。
チタン合金はスポーツ用品にインプラント材料、酸化チタンは白色顔料や広辞苑の白い紙等、
用法は実に20以上と多岐に渡る。ちなみにサファイアの青色の素だったりする。




023 バナジウム 《V》
富士山の天然水に含まれることで有名な元素。化合物が様々な美しい色を呈するので、
北欧神話における愛と美の女神・バナディスに由来してこの名がつけられた。
バナジウム鋼は硬度や耐食性、靭性等が優れているためステンレス、工具等に
よく添加される。他にも硫酸の製造における触媒としても大活躍。
さらにターコイズブルー(バナジウムジルコニウム青)や毒性のあるカドミウムイエローの
代替となるビスマスバナジウムイエロー等セラミック顔料の素材になったりと
美術界でも活躍しているのだ。
【擬人化あり】


   

024 クロム 《Cr》
ステンレスの素材となる金属。無害で錆びにくいので、重工業製品から所用品まで
幅広い用途がある。ルビーの赤色の素。ただし六価クロムは強い酸化力を持つ毒だ。
主に皮なめしに使われ、革のカバン作りには不可欠。 公害(土壌汚染等)の原因にもなる。




025 マンガン《Mn》
酸素をつくる実験で有名な元素(二酸化マンガン+過酸化水素水=酸素+水)。
主な用途はマンガン乾電池やアルカリ乾電池の陽極(二酸化マンガン)。
マンガンには脱酸素作用があるため、マンガン鉱で作業する人は酸欠に
気を付けねばならない。ちなみにマンガンを漢字表記にすると「満俺」。




026 鉄 《Fe》
太古から人々のお世話になってる最もポピュラーな金属。鉄は錆びやすいと
よく言われるがそれは不純物に炭素が混じった、『鋼』である。ほぼ純粋な鉄は
白金のような外見でほとんど錆びないのである。その純度はなんと99.9999%。
ただし柔らかすぎるため用途はあまりない。人間の血の素(ヘモグロビン)。


   

027 コバルト 《Co》
青色顔料で有名な元素。かといって全ての化合物が青色とは限らないのだ。
硫酸コバルトは赤色、ヘキサニトロコバルト酸カリウムは黄色だ。常温でも
強磁性を持つ。サマリウムコバルト磁石はネオジム磁石に次ぐ最強クラスの磁力を持つ。
ビタミンB12(シアノコバラミン)に含まれている。




028 ニッケル 《Ni》
主に硬貨の合金に用いられる金属。常磁性。ニッカド電池にも使われる。
鉄隕石に数%含まれており、ニッケルが含まれているとウィドマンシュテッテン構造という
特殊な構造をとる。このニッケル、実は金属アレルギーの主犯と言っても過言ではない。
一酸化炭素と反応すると最悪クラスの毒物、テトラカルボニルニッケルとなる。




029 銅 《Cu》
大会等で3位の人に贈られるメダルとして有名な金属。赤みがかかっており、
金属の中で色のついたものはかなり珍しい方だったりする。だが銅自体の
存在量が多いのであまり珍しいと思えないが。炎色反応は緑色。
銅イオンは青色に何かと縁があるようだ(硫酸銅等)。




030 亜鉛 《Zn》
外見が鉛に似ているため「亜鉛」の名がついた金属だが性質はまるで違う。
真鍮は銅と亜鉛の合金。磁性は無い。5円玉の形でよくお目にかかる。
鉄板に亜鉛をめっきしたものはトタンと言われる。人体の微量必須ミネラルであり、
欠乏すると味覚障害になる。レバーや牛肉等に多く存在する。




031 ガリウム 《Ga》
土類金属。無毒。融点がたったの30℃なので食器等には適さない。
その特性を生かしたガリウムワックスはスノーボード等に使用される。
固体から液体になると体積が3.4%減る。窒化ガリウムはイルミネーションで
お馴染み、青色発光ダイオードの主役だ。




032 ゲルマニウム 《Ge》
炭素族元素。昔はトランジスタ等に使われていたが、今はケイ素が代替である。
健康に良いとか散々言われているが、科学的根拠は無い。むしろ薬事法違反に
触れているものもある。実際ゲルマニウムを含む食品を食べて死亡した例もある。
【ガセネタあり】




033 ヒ素 《As》
毒で有名すぎる元素。毒殺等によく使われるが体内に残留し容易に検出される上、
昔から毒殺に使われ過ぎたが故に「愚者の毒」という異名がある。
「微生物『GFAJ-1』はリンの代わりにヒ素を取り入れて生きている」と書いたが
それはガセネタだと発覚した。上のヤツとやらいい何故こうも嘘をつく?




034 セレン 《Se》
酸素族元素。硫黄と性質が似ており、人体微量必須元素。抗酸化力があり、
癌や心臓病のリスクを抑えてくれるが摂りすぎると逆に毒となる。コピー機の感光ドラムや
ガラスの着色剤・脱色剤に使用されるが、毒性があるため今は代替物質が使用されている。




035 臭素 《Br》
常温で液体の第3のハロゲン。名前通り刺激臭を持ち、猛毒。ムラサキガイが分泌する
液体に含まれる。昔は写真の感光剤として臭化銀が使われており、そのため
印画紙は英語で「Bromide paper」と呼ばれていた。それがブロマイドの語源。




036 クリプトン 《Kr》
第4の希ガス。大気より重いため、吸うと声がヘリウムとは逆に低くなる。
クリプトンが封入された白熱電球はクリプトンランプと呼ばれる。高電圧にかけると
青白く光る。某ヒーロー映画の「クリプトン星」や「クリプトナイト」とは全く関係ない。
つーかそれフィクションだし。しかも緑色だし。


No.001~018    No.019~036

No.037~056    No.057~071

No.072~088    No.089~103

No.104~112    No.113~???

ELEMENT トップに戻る



Copyright (C) 2013 Cambrian