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037 ルビジウム 《Rb》
第4のアルカリ金属。融点39℃。炎色反応は赤紫。ナトリウムやカリウムと比べて
反応性は強い。空気中で発火する上、水にドボンすれば大爆発。原子時計に使われ、
10年に1秒の誤差を生ずるが小型で低価格なため広く利用されている。
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038 ストロンチウム 《Sr》
第2のアルカリ土類金属。炎色反応は深紅。赤色の花火として大活躍。
綺麗な青白色をした鉱物、天青石の主成分は硫酸ストロンチウムだ。
放射性同位体のストロンチウム90はカルシウムと性質が似てるため、
カルシウムと置き換わって骨に蓄積されやすいので注意が必要。
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039 イットリウム 《Y》
第2のレアアース。主に医療で活躍している。手術用レーザーには欠かせない
YAGレーザーはイットリウムが原料。放射性同位体のイットリウム90でできた針は
普通のメスより正確に患部を切ることができるので脊髄の痛覚神経切断等に使われる。
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040 ジルコニウム 《Zr》
全元素中最小の中性子吸収断面積を持つ元素。その性質を生かして原子炉の燃料棒の
鞘に使われる(中性子のパワーが逃げない)。他にセラミック包丁やハサミに使われており、
切味抜群。キュービックジルコニアはダイヤモンドそっくりの外見を持つ。そして安価。
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041 ニオブ 《Nb》
バナジウム族元素。鉄鋼の耐食性、耐熱性、耐衝撃性を上げる鉄鋼添加剤としての
活躍がメイン。超伝導磁石やコンデンサ、光触媒(ニオビア)にも使用される。
基本的にバナジウム族元素は強度が高いのだ。実はアメリカでは
旧称である「コロンビウム」の名で呼ばれていたりする。
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042 モリブデン 《Mo》
微量必須ミネラル元素。モリブデンを含む酵素に不可欠。アンモニアを生成したり、
毒のある亜硫酸イオンを毒の少ない硫酸イオンに変換することに一役買っている。
体内のモリブデンが不足すると頻脈、悪心、頭痛などの症状に見舞われる。
金属としてはモリブデン鋼として合金に使用される。
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043 テクネチウム 《Tc》
1番から数えて初の人工元素。とは言っても一応自然界にも存在はするが超極微量。
安定同位体は無く、全て放射性。核医学の主役とも言える元素であり、
骨・肺・肝臓等のシンチグラムで大活躍している。命名の紆余曲折が
かなり激しかった元素でもある。ニッポニウムの成り損ない。
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044 ルテニウム 《Ru》
白金族元素。オスミウムとの合金は万年筆のペン先に使用される。
HDDの容量増大にルテニウムの薄膜が使われるがその厚さはわずか原子3個分。
不斉合成の触媒としても活躍しており、野依良治教授が
ノーベル化学賞を受賞できたのもこのルテニウムのおかげ。
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045 ロジウム 《Rh》
白金族元素。塩化ロジウムの水溶液が綺麗なバラ色を呈するためこの名がついた。
排ガス(主にNOx系統)制御の触媒として大活躍。ロジウムめっきはアクセサリー等に
使われており、まるで白金のような見た目に仕上がる。ちなみに白金より高価。
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046 パラジウム 《Pd》
白金族元素。自らの体積の900倍もの水素を吸収するため、水素吸蔵合金として
使用される。銀歯が銀だけで出来てると思ったら大間違い。あれはパラジウム合金だ。
銀歯以外にもアクセサリー等の素材にもなる。クロスカップリング反応(C-C結合)の
触媒として超重要。「根岸カップリング」で一躍有名になった。
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047 銀 《Ag》
2等的な意味で有名な元素。貴金属の中では化学変化をしやすく、耐食性は最弱クラス。
だがその性質を逆手にとり、食器の形でヒ素の検出に使われ、毒殺防止に貢献した。
ちなみに室温における電気伝導率、熱伝導率、可視光線の反射率は全金属元素中最大。
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048 カドミウム 《Cd》
公害(鉱害)で有名な元素。閃亜鉛鉱の不純物として含まれており、
それを川に垂れ流しにしたためイタイイタイ病が発生・流行した。こう見えても
美術系元素であり、カドミウムイエローやカドミウムレッド等の顔料に使用されるが、
最近は毒性のために忌避されることが多い。
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049 インジウム 《In》
土類金属。今日の世界を支える、プラズマテレビやタッチパネル、ソーラーパネル等の
液晶には欠かせないITO(酸化インジウムスズ)として大活躍。他にもはんだや
半導体に使われる等、インジウムは電子機器界においては英雄のような存在である。
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050 スズ 《Sn》
比較的無害な金属。ブリキは鉄板にスズをめっきしたものである。
スズの安定同位体は10種類もあり、全元素中最多である。冷えた所に置くと
普通の金属であるβスズからボロボロ朽ちるαスズに同素変態を起こす。
通称スズペスト。
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051 アンチモン 《Sb》
半金属。炎色反応は青白色。硫化アンチモンは古代において顔料として使われた。
有名な例にクレオパトラのアイシャドウがある。ただし毒性があるので今は
使用されない。世界最強の酸、「マジック酸」はフルオロスルホン酸と
五フッ化アンチモンを1:1で混ぜたもの。ガラスはおろか、炭化水素まで溶かす。
マジック酸てどーやって保存すんねん
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052 テルル 《Te》
酸素族元素。ニンニクに似た刺激臭を持つ。どうやら酸素族元素は酸素以外
特徴的な臭いを持つらしい。テルルはDVDの記録層や色ガラスの材料、
電子冷却装置の熱電変換素子の原料となる等、用途は狭いが
先端工業においては欠かせないレアメタル。
![ヨウ素131](pixel/53_131.gif)
053 ヨウ素 《I》
デンプンとの反応で青紫になることで有名なハロゲン。海藻類に多く含まれる。
消毒薬ではヨードチンキ、うがい薬ではポピドンヨードの形で活躍している(イ●ジン)。
尚、チロキシン等の甲状腺ホルモンの原料なので摂取したヨウ素は甲状腺に吸収される。
放射性であるヨウ素131も安定同位体である普通のヨウ素と同じく、甲状腺に
たまりやすい。ヨウ素131が吸収されるのを防ぐには普通のヨウ素をあらかじめ
きちんと摂っておくことだ。だからと言ってうがい薬を飲むのはタブー。
きちんと海藻を食べましょう。
【擬人化あり】
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054 キセノン 《Xe》
第5の希ガス。キセノンランプや、あのはやぶささんのイオンエンジンの原料である。
高電圧にかけると青紫色に光る。吸引すると声は低くなるだろうが多分昏睡する。
キセノンには麻酔効果があるのだ。病院などでは新麻酔薬として普及しつつある。
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055 セシウム 《Cs》
第5のアルカリ金属。水に対する反応性がひどく高く、水にドボンで即大爆発。
外見は金色をしているがそれは酸素のおかげ。全金属中最小のモース硬度(0.2)で
融点は28℃。30万年に1秒の誤差しか生まない超精密原子時計に使用される。
セシウムの放射性同位体であるセシウム137はあの日以来よく名が挙がる。
半減期は30年。本来セシウム137は放射線治療や医療器具の殺菌等に使用される。
しかし過度な摂取は危険。体内のカリウムと置き換わって内部被曝してしまう。
セシウム137の除去には青色顔料であるプルシアンブルーが用いられる。
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056 バリウム 《Ba》
第3のアルカリ土類金属。胃の検査でよく飲む「バリウム」の正式名は硫酸バリウム。
医療以外にも真空管内に残った酸素等のガスを吸収するゲッターとしても役立つ。
炎色反応は黄緑色。名前の由来がギリシャ語の「重い」なのだが、
バリウムの比重は3.5しかない。軽金属である。
No.001~018
No.019~036
No.037~056
No.057~071
No.072~088
No.089~103
No.104~112
No.113~???![](text/space.png)
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