057 ランタン 《La》
第1のランタノイド。照明器具のランタンとは関係なし。セラミックコンデンサや
光学レンズ、ライターの火打石等に使用される。殆どのランタノイドは
主にモナズ石から採取できる。ランタンはセリウムより遅く見つけられたため、
セリウムにランタノイド主役の座を奪われた。




058 セリウム 《Ce》
第2のランタノイド。酸化物はガラス研磨剤、ブラウン管テレビの青色の蛍光体として
役立っている。紫外線吸収剤にもなるため、サングラスやUVカットガラス等に
使われる。黄色顔料としても使用される他、色ガラスの材料でもある。




059 プラセオジム 《Pr》
第3のランタノイド。かつてネオジムとは元々1つの元素だと思われていた時期があり、
ジジミウムと呼ばれていた。黄緑の色ガラスの原料。磁石にも使用される。
名前の由来はニラ。3価のイオンがそのような色を呈したからである。
「プラセオジウム」は誤表記。




060 ネオジム 《Nd》
第4のランタノイド。プラセオジムとは兄弟のような関係。ネオジム磁石は
サマリウム磁石と肩をならべる最強の永久磁石。YAGレーザーの添加物としても役立つ。
淡いラベンダー色の色ガラスの素となる。「ネオジウム」は誤表記。




061 プロメチウム 《Pm》
第5のランタノイド。ランタノイドの中で唯一放射性。モナズ石からは採れず、
用途も他のランタノイドとは一線をなしており、青白く光る性質からかつては
夜光塗料に使われていた。基本的に放射性物質は青白く光る。放射線エネルギーを
電気エネルギーに変換するためにプロメチウムを使用した原子力電池が
現在研究・開発されている。




062 サマリウム 《Sm》
第6のランタノイド。サマリウムコバルト磁石はネオジム磁石より性能は劣るが、
高温に対してはこっちの方が耐性アリ。スピーカーやヘッドフォン等のオーディオ機器に
主に使用される。音楽系元素。放射線同位体のサマリウム153は骨の癌治療に用いられる。




063 ユウロピウム 《Eu》
第7のランタノイド。なぜかモナズ石からほとんど発見されず、アルカリ土類金属系の
鉱物(斜長石等)によく含まれる。希土類元素中では最も反応性が高く、すぐ酸化する。
ブラウン管テレビの赤色や蛍光灯等に使用される。




064 ガドリニウム 《Gd》
第8のランタノイド。常温でも磁性を持つ4つの金属の内1つ。
残りは鉄、コバルト、ニッケルだ。中性子吸収断面積が全元素中最大なので原子炉の
制御(急冷却)材料に使用される。MRI検査の造影剤や磁気冷凍機等にも使われる。
 
この顔のデザインは名前のイメージだけで決まりました(どうでもいい)





065 テルビウム《Tb》
第9のランタノイド。低温下で強磁性を示す。ブラウン管テレビの緑色発光体や
水銀灯、光磁気の材料になる。ジスプロシウムとの合金はインクジェットプリンターのヘッドに
使用されている。テルビウムはランタノイドの中ではかなり希少な方。




066 ジスプロシウム《Dy》
第10のランタノイド。単離が非常に困難だったため、ギリシャ語で「近づき難い」、
それがこの元素名の由来である。夜光塗料(ルミノーバ)の添加物として役立つ。
有名な例に非常口のマークがある。磁力で伸び縮みする性質はテルビウムに類似。




067 ホルミウム 《Ho》
第11のランタノイド。医療用レーザーであるYAGレーザーに添加すると、
照射した際熱を発さずに他の組織を傷つけることなく安全に結石等を破壊する
レーザーとなる。ただしホルミウムは高価なのであまり普及していない。色ガラスの原料にも。




068 エルビウム 《Er》
第12のランタノイド。光ファイバーに添加することによって光信号を増幅させ、
より遠くまで光を送り届けることが可能な光ファイバーとなる。歯周病治療専用の
YAGレーザーの添加物。綺麗なピンク色をした色ガラスの原料でもある。




069 ツリウム 《Tm》
第13のランタノイド。名の由来はスカンジナビアの古名、「トゥーレ」らしい。
光ファイバーを強化するエルビウムの補佐役。

…………コイツには申し訳ないが、この元素について語れることはこれくらいである。わりとマジで。




070 イッテルビウム 《Yb》
第14のランタノイド。黄緑の色ガラスの材料やYAGレーザーの添加物として
活躍している。もうお気づきの方もいるかもしれないが、イットリウム、テルビウム、
エルビウム、イッテルビウムは全て採掘地であるイッテルビーが名前の由来なのだ。




071 ルテチウム 《Lu》
最後のランタノイド。ルテニウムと名前がそっくりなので注意。非常に単離の
しにくい寂しがり屋。パリの古名ルテチアが名の由来。PET装置による検査、
隕石や地層等の年代測定に用いられる。セラミックスに酸化ルテチウムを混ぜて
高耐熱性のセラミックスを作る研究が現在進行中。


No.001~018    No.019~036

No.037~056    No.057~071

No.072~088    No.089~103

No.104~112    No.113~???

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