089 アクチニウム 《Ac》
第1のアクチノイド。半減期は21年、放射能の強さはラジウムの150倍。
α線を放ち、暗所では青白く光っているのが分かる。この元素も自然界にはほとんど
存在せず、トリウム鉱石中に稀に含まれている程度である。性質はランタンと似ているらしい。
090 トリウム 《Th》
第2のアクチノイド。名の由来は雷神トール。半減期は最長で14億年、
ウラン燃料の代わりとなる元素として注目されている。電子の発見にも貢献した。
粉末のトリウムは自然発火するのでキケン。実は融点と沸点の差が全元素中最大(2946℃)。
091 プロトアクチニウム 《Pa》
第3のアクチノイド。半減期は3万年。こいつからアクチニウムが生まれるため、
「アクチニウムの『前』」が命名由来。なんか雑。プルトニウムより強い放射能を持ち、
猛毒。この元素も自然界にはほぼ存在しない。
092 ウラン 《U》
最もポピュラーな放射性元素。名の由来は天王星。自然界に最も多く存在するのは
ウラン238だが燃料棒に使用されるのは235だ。半減期はいずれも数億年と長い。
昔は蛍光緑色の着色剤としてガラス容器等に使われていた(ウランガラス)。今となっては
レアアイテム。ミネラルマ●ケットに行けば見つかるかも?。
093 ネプツニウム 《Np》
第5のアクチノイド。名の由来は海王星。外見は銀にかなり似ている。
半減期は214万年とそこまで長くないため、まだ研究用にしか用いられていない。
ただし理論上原子力燃料としての利用は可能である。ウラン鉱石から稀に採掘できる。
094 プルトニウム 《Pu》
第6のアクチノイド。半減期は8000万年、ウランより強力な放射能を持つ。
ウラン鉱石から微量だが採掘できる。核燃料にも使えるが一度臨界を起こせば大惨事だ。
実は元素記号の「Pu」にはトンデモない由来があるらしいがここでは話さないでおく。
また全国の穀物や作物等はPuによって一切汚染されていないのでご安心を。
095 アメリシウム 《Am》
第7のアクチノイド。命名の由来はアメリカ(ユウロピウムに対抗して)。
半減期は7370年。主な用途はアメリシウム241のα線を利用した煙感知器。
常にα線で空気をイオン化しており、そこに煙の成分・分子が邪魔してくると感知し、
警報を鳴らす。身近にいるのにあまり気づかれない元素ナンバー1である。
096 キュリウム 《Cm》
第8のアクチノイド。名の由来はキュリー夫妻。半減期はキュリウム247で1560万年、
244では18年。性質はガドリニウムに似る。用途は完全に普及してはいないが、
灯台等の原子力電池に使われる。キュウリではない。
間違っても味噌漬けして食べないように。
097 バークリウム 《Bk》
第9のアクチノイド。名の由来は発見地バークレー。半減期は1380年と非常に強力、
プルトニウムより圧倒的に強い。現在はまだ用途が無く、研究用にしか使われていない。
太古に存在したオクロの天然原子炉で生み出されていた、という噂がある。
098 カリホルニウム 《Cf》
第10のアクチノイドにして恐らく世界一高価な元素。半減期はカリホルニウム251で898年、
252で2.65年。カリホルニウム252は原子炉建設後の最初の中性子原として必要。
その値段は1gでなんと700億円。とは言えども使うのはせいぜい数μg程度(10万円くらい?)。
099 アインスタイニウム 《Es》
第11のアクチノイドにして最後の2ケタ番号元素。半減期は472日といきなり短くなっている。
世界初の水爆実験(アイビー作戦)の放射性の残留塵から初めて検出された。
あまりにも短い半減期の為に肉眼で実体を確認するのは困難。
100 フェルミウム 《Fm》
第12のアクチノイドにして初の3ケタ番号元素。アインスタイニウムと共に世界初の
水爆実験の残留塵から発見された。半減期は100日と短い。100番以降の元素は肉眼で
実体を確認できていないのだ。そのため性質のほとんどが明かされていない。
【擬人化あり】
101 メンデレビウム 《Md》
第13のアクチノイド。サイクロトロンを用いてアインスタイニウムにα粒子を衝突させて
合成された元素である。半減期は51日。化学的性質はほぼ不明。元素の実体を肉眼で
確認するには最低でも数億~数京個の原子が要る。
102 ノーベリウム 《No》
第14のアクチノイド。命名由来はダイナマイトの発明でおなじみのアルフレッド・ノーベル氏。
半減期は58分、アクチノイドの中では最短。半減期は短いほど放射能が強力で危険。
キュリウムに炭素をぶつけて初めて発見された。化学的性質は不明、用途も確立していない。
【擬人化あり】
103 ローレンシウム 《Lr》
最後のアクチノイド。命名由来はサイクロトロンの開発者であるアーネスト・ローレンス氏。
カリホルニウムにホウ素をぶつけて合成された。半減期は3.6時間。
この元素こそが記念すべき周期表最後の元素、だがそれは今や過去の栄光となった。
『ヤツら』が、来たからである。
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